新型コロナウィルス感染(covid-19)は中国・アメリカでも、乳幼児が肺炎で重篤に・・。子供や家族を予防策・守る方法は?
新型コロナウィルス(covid-19)の感染拡大については毎日話題に上がります。
とうとう首都東京も外出自粛令がだされました。ロックダウン(外出禁止令)も目の前なのではとも言われています。
これまでは、報道などで基礎疾患(心血管疾患,糖尿病,悪性腫瘍,慢性呼吸
器疾患など)を持つ方、さらに高齢者のみがかかりやすく、重篤になると思われていましたが、中国での症例や米国や欧州での症例が数々はいりはじめ、20代から40代の若い層もかかりやすく、さらに乳幼児を含めた子供もかかりやすく、重篤になる可能性はあるようです。
子供・若者・健康な人は大丈夫と拡大解釈されていた方も結構いるようですが、著名人やスポーツ選手の感染なども報告されており、誰しも感染すると思ったほうがよさそうです。
個人的には、幼くて免疫が整わない子もいるのに子供だけかからない、症状が薄いなんてありうるのか?と思っていましたが実際に事実や情報を突き付けられると、息子のこともあり極めて怖いです。
パニックにならず、対処・予防するには情報を整理し、認識する必要があります。
- 新型コロナウィルス(covid-19)「小児は感染しにくい」わけじゃなかった・・・
- 18歳未満が調査対象だけど、2143人の新型コロナウィルス(covid-19)患者の平均年齢は7歳
- 新型コロナウィルス感染を予防し子供を守るためには防ぐには(初期症状・感染経路・予防策の基本)
- 日本国内の新型コロナウィルスにかかると危険な基礎疾患者数
- 追伸1 手作りマスクと携帯型空間除菌剤について
新型コロナウィルス(covid-19)「小児は感染しにくい」わけじゃなかった・・・
1月中旬から2月初旬にかけて、中国では2000を超える小児が新型コロナウイルスに感染した。(していた・・それ先に知りたかった。)
東洋経済ONLINE社に2020年3月25日にだされた「中国で小児コロナ患者「2000人超」の深刻度~幼稚園や家庭で集団感染を起こす可能性も~(https://toyokeizai.net/articles/-/339414)」をご覧になり衝撃を受けた方もいらっしゃると思います。
これまで、相対的に乳幼児・小児はかかりずらいと思われていましたが、容易にかかるという点が述べられています。
この記事は、経済メディア財新(https://www.caixinglobal.com/)という中国メディアの提供記事です。
中国のメディアというとアレルギーがある人もいるかもしれませんが、財新は、中国で数少ない調査報道メディアで結構キレッキレの記事(初期段階で感染源と疑われていた武漢の海鮮市場の状況を世界に向けて発信、33歳の若さで亡くなった武漢市の医師、李文亮氏への生前、病床でインタビューなどなど)を書くことで有名です。
日本の週刊誌や新聞とは色々とレベルや覚悟がちがう感じです。
18歳未満が調査対象だけど、2143人の新型コロナウィルス(covid-19)患者の平均年齢は7歳
まず、根拠となる新型コロナウィルスのデータですが、記事によると
①掲載:国際的に権威のある小児科ジャーナル『Pediatrics』(https://pediatrics.aappublications.org/)でWeb論文
『中国における新型コロナウイルス疾患の小児患者2143人(訳注:18歳未満が調査対象)の疫学的特徴(Epidemiological Characteristics of 2143 Pediatric Patients With 2019 Coronavirus Disease in China)』
②筆者:上海交通大学医学院小児医学センターの童世廬教授のチーム
③研究サンプル:中国疾病予防管理センターが1月16日から2月8日にかけて受け取った、新型コロナウイルスへの感染疑いまたは感染が確定した2143人の小児患者の症例が含まれている(訳注:2月8日時点の中国本土での患者数は3万4546人)。
母数はしっかりしていますが、18歳未満かーーと思っていましたが、このデータの平均年齢は7歳・・。90%が小児患者だそうです。
以下が記事内にあった内訳です
平均年齢:7歳
男女比:男1213人(56.6%)女930人(43.4%)
感染確定が731人(34.1%)、感染疑いは1412人(65.9%)
2143人のうち379人が1歳以下
データ的には子供でかかりやすいのは7歳以下の小児ということが分かります。
全体の母数を仮に2月8日時点の中国本土での患者数は3万4546人とした場合は、5.6%が7歳以下というイメージです。
重症比率は成人患者(18.5%)よりは低く、無症状(4.4%)、軽度(50.9%)あるいは中度(38.8%)
重症危篤は5.9%と成人に比べ12.6ポイントも低くなっています。
ただ、親の立場から言わせてもらいますと、、無症状が少ない!ってことです。
若いと無症状って話の印象からすると、半数以上が無症状のような印象でした。
軽度・中度で9割近いじゃん・・・・・・。これ中度はおそらく入院レベルにあるのではないかな・・という印象なので実際起きたら大変ですよね。
子供が新型コロナウィルスにかかったという衝撃と、入院ってなったら、心労でのノイローゼやら看病疲れで倒れるやらで、かなり大変な家庭が増えますよ、これ・・・。
仕事も家事も止まるし、近くに親類がいない母子・父子家庭や共働き家庭だったら、さらに大変です。
全然慰めにならん。
WHOの2020年3月16日の記者会見では、
子どもの新型コロナウイルス感染について、大人よりも症状が軽いといった傾向があると明らかにした。ただ、死亡例もあり、弱者として守ることが重要だとした。
参照:朝日新聞DIGITAL(https://www.asahi.com/articles/ASN3K42WYN3KUHBI00J.html)
とされていましたが、重症・危篤以下でも十分に親にとっては重いと思われます。
予想通りではありますが、幼ければ幼いほど重症化比率が以下の高くなるようです。
1歳未満の患者が重症または危篤状態となる割合は合計10.6%。1~5歳は7.3%で、6~10歳、11~15歳、16歳以上はそれぞれ4.2%、4.1%、3.0%。
もちろん基礎疾患をもっていると重症化しやすく、武漢小児病院では、腸重積症を患っていた生後10カ月の小児患者は、入院から4週間後に亡くなっています。
とはいえ、欧米でも「基礎疾患がある人と高齢者」と考えられており、3月11日時点では、
欧州小児・新生児集中治療学会(ESPNIC)呼吸器分科会の元トップであるダニエル・デ・ルカ氏は財新記者に、「ウイルスの核酸検査(訳注:PCR検査など)が陽性だった新生児はいるものの、今のところ小児患者には症状が現れていない」
と言っていました。しかし、イギリスでも少なくとも3人の乳児が新型コロナウイルスに感染し、アメリカやイタリア、スペインではおおくの死者や感染者が出続けています。
今後は医療機関の疲弊等にもともない不幸にもコロナウィルスにかかりなくなる方も出てきてしまうでしょう。
新型コロナウィルス感染を予防し子供を守るためには防ぐには(初期症状・感染経路・予防策の基本)
新型コロナウィルス感染症を防ぐには、基礎的な知識は必須です。初期症状や感染経路や一般的な予防策に関して確認しておきましょう。
初期症状・感染経路・予防策
新型コロナウィルス感染症とは
ウイルス性の風邪の一種です。発熱やのどの痛み、咳が長引くこと(1週間
前後)が多く、強いだるさ(倦怠感)を訴える方が多いことが特徴です。
感染から発症までの潜伏期間は1日から12.5日(多くは5日から6日)といわ
れています。
新型コロナウイルスは飛沫感染と接触感染によりうつるといわれています。
参照:厚生省「新型コロナウイルスを防ぐには」 https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000596861.pdf
初期症状としては「発熱やのどの痛み、咳が長引くことや倦怠感」といった風邪の症状が一般的ですが、阪神タイガースの藤浪投手のコメントで注意されましたが「味覚・嗅覚がおかしくなる、機能が弱くなる」といったものです。かなり特徴的ですが、コロナに限ったことではなく、パニックや焦りは禁物です。
感染経路としてわかっているのが飛沫感染・接触感染がありますので、マスク、うがい、手洗い・アルコール消毒は徹底する、大勢で集まらない、症状が疑われれば自宅で休むという基本的なスタンスが重要でしょう。
そもそもマスクは、ウイルスに感染してしまった人間が第三者へ感染を拡大させない拡散予防としての効果を期待されるものです。そのため、マスクはあまり効果がない的なことも言われていましたが、ここまで広がると無症状のままで誰が感染しているかわかりません。そして、自分がだれかを感染させ殺すかもしれません。
そうしたことを考えるとマスクは有用といえるでしょう。
(幼児にマスクをさせるのは結構難しく、私も苦戦しています・・・。)
一方で新型ウイルスが流行して以来、世界保健機関(WHO)の公式アドバイスはシンプルでマスクを着用すべき人は、
・症状のある患者
・新型ウイルスに感染した疑いのある人をケアする人
としています。
一方で、記憶に新しい横浜港に停泊していたクルーズ船ダイヤモンド・プリンセスでの感染については、陽性判定が出た600人以上のうち、約半数は症状が全く見られなかったとされています。
通常、肺炎などを起こすウイルス感染症の場合、症状が最も強く表れる時期に、他者へウイルスを感染させる可能性も最も高くなり(https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/about/transmission.html)、 無症状の患者は感染力が弱いといわれています。
一方で新型コロナウィルスは十分に解析されておらず、中国国内では「未記録の感染症例」つまり軽症か無症状の人は非常に感染力が強く、感染者の80%近くはこの人たちから感染した可能性がある」ともいわれているようです。
万が一にも他者にうつさないという、心遣いが最も大切で、結果的に自分や家族を守ることにもつながります。
くしゃみや咳をしなくてもよくしゃべる方はマスクをしたほうがいいでしょう。飛沫飛んでます。私もおしゃべりなほうなので、できる限りマスクを着用しています。
また、飛沫感染・接触感染以外で気になるのが、記事内にあった、「診断後の数週間以内に、一部の小児の糞便が核酸検査で陽性になっている。」ということです。
これは、ウイルスが消化器系で複製できることを指すため、乳幼児が無症状で感染した場合、親や祖父母への家庭内での集団感染、保育園・幼稚園での集団感染リスクというのはやはり高いなと思わずにはいられません。
日本国内の新型コロナウィルスにかかると危険な基礎疾患者数
最後に自分や家族は基礎疾患(心血管疾患,糖尿病,悪性腫瘍,慢性呼吸
器疾患など)はないから気にしないといった方のために日本国内の新型コロナウィルスにかかると危険な基礎疾患者数です。
①心血管疾患
患者数:173万2,000人(男性96万3,000人、女性77万5,000人)日本国民の1.37%
高血圧症を除く、総患者数(継続的な治療を受けていると推測される患者数)
②糖尿病
患者数:約1,000万人 日本国民の7.89%
(糖尿病有病者と糖尿病予備群いずれも)
「糖尿病が強く疑われる者」の割合は、12.1%であり、男女別にみると男性16.3%、女性9.3% である。「糖尿病の可能性を否定できない者」の割合は12.1%であり、男女別にみると男性 12.2%、女性12.1%である。
「糖尿病が強く疑われる者」は約1,000 万人と推計され、平成9年(1977)以降増加している。また、「糖 尿病の可能性を否定できない者」も約1,000 万人と推計
参照:平成28年(2016) 国民健康・栄養調査
③悪性腫瘍
患者数:101万7,200人 日本国民の0.8%
1年間にがんと診断されるがんの数は小児(0~14歳)で約2,100例と予測されています。
参照 国立がん研究センターがん情報サービス(2019年のがん統計予測)
https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/short_pred.html
④慢性呼吸器疾患
患者数:210万1,000人 日本国民の1.66%
・喘息 117万7,000人
・アレルギー性鼻炎 66万3,000人
https://www.erca.go.jp/yobou/zensoku/investigation/prevalence/01.html
基礎疾患というと、あまり周りにいないかもしれないと思われがちですが、厚生省等のデータを調べると結構います。
多いところで、糖尿病患者は推察で1000万人で国民の7.89%に当たります。
家族にこれらの疾患の方がいなくても、友達や同僚の家族にはいるかもしれません。
知らず知らずに罹患し、知らず知らずに移し、誰かの家族を不幸にすることも考えられます。
今回の新型コロナウィルスに限らず、自分だけと考えず、家族やその周りに対しての気持ちや愛情をもって接することが大切といえそうです。
まだまだ、コロナ対策は続きそうですが、我が家も気長に頑張りたいと思います。
追伸1 手作りマスクと携帯型空間除菌剤について
手作りマスクはキッチンペーパーでの簡易マスクがいいらしい。
マスク売ってないですよね・・。手作りマスクってどうなのかなと思っていたんですがダメみたいですね。
ネット界隈で辛口で有名な五本木クリニックの院長先生が要注意とされていました。(https://www.gohongi-clinic.com/k_blog/3861/)
手作りの布マスクはかわいいですが、どうも感染予防にも感染させないほうにもあまり効果がないようですね。布マスクは粒子を97パーセント通過させ、一方の医療用マスクであっても44パーセント通過させるといった論文があるようです。
(政府が配るマスクだいじょうぶなのかな・・・・安全だといいな・・)
布だったらキッチンペーパーでの簡易マスクがすすめられていました。
こっちのほうが楽に作れるし、キッチンペーパーならまだ手に入るしどうにかなりそうです。
■警視庁「キッチンペーパーで簡易マスク」
https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/smph/kurashi/saigai/yakudachi/tips/894323445411889152.html
■NHK「つくってまもろう キッチンペーパーで簡易マスクをつくろう」
https://www3.nhk.or.jp/news/contents/bousai_tips/cont08.htmlより
携帯型空間除菌剤ってどうなの?
また、ウィルスが除去できるという「携帯型空間除菌剤」を首から下げている人を見かけ気になったのですが、否定的な意見も周りであり、とりあえず買ったほうがいいのかそもそもどんな商品なのか調べましたが、あまりお勧めできないようです・・。
本件また五本木クリニックの院長先生が本件まとめられていました。(時事問題への反射神経がすごい!!)
参照:クレベリンでコロナウイルスが防げる、はエビデンスがあっても信頼度に問題あり!!(https://www.gohongi-clinic.com/k_blog/3764/)
ブログによると、二酸化塩素で空気中のウイルスを退治するのは無理だそうです。。。
私は、科学に明るくないのですべて理解できていませんが、そんなに画期的な話だったら確実にWHOが推奨するでしょうしね。
ちなみに、そのほかのエビデンス?というか本件に関して意見がないか探したところ、公益社団法人日本学校保健(https://www.gakkohoken.jp/column/archives/74)
でも安定化二酸化塩素を使った商品に対しての危険性が述べられていました。
環境消毒と称して、安定化二酸化塩素を使った据置芳香剤型の空間除菌剤や首からぶら下げるタイプの携帯型空間除菌剤等も二酸化塩素ガスの放散をうたっていることには違いがないことから、学校の教室など多数の児童生徒がいる場所での使用は勧められないと考える。ただ、販売形態としてほとんどが雑貨として販売されているため、厚生労働省や消費者庁の見解が出ていない段階で使用禁止を求めることはできない。
えっ雑貨なの・・・なんか・・大丈夫なのか。不安になってさらに調べるとクレベリンに関しては「雑貨」と社長ご自身でおっしゃってる
――新型肺炎の感染が拡大してからクレベリンが品薄になっている小売店もあります。この状況をどう考えていますか?
クレベリンはあくまでも雑貨なので、特定のウイルスに効くと表現すれば薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)に引っかかる。新型コロナウイルスの実験はしていないとはいえ、クレベリンに含まれている二酸化塩素ガスはインフルエンザウイルスやノロウイルス、コロナウイルスに効果があると、私を含む当社の研究者が学会で発表したこともある。
参照:大幸薬品の「クレベリン」はコロナ対策になるか
元医師の柴田社長に「有効性」について聞いた(2020/03/09 東洋経済ONLINE)
https://toyokeizai.net/articles/-/334771?page=2
また「安定化二酸化塩素」ではなく「次亜塩素酸ナトリウム」を使用した除菌剤では化学火傷を乳幼児が負ったケースもあり、消費者省・厚生労働省からの指摘で自主回収した事例もあるようです。
もし子供に持たせたり、自分で使うにしても色々と納得したうえで使ったほうがいいようですね。