飼い犬・愛犬の噛みつき事故 ゴールデン・レトリーバーの赤ちゃん噛みつき事故から我々が学ぶこと
2017年の3月9日のニュースでまた痛ましい犬の噛みつき事件が起こってしまいました。
ゴールデン・レトリーバーが生後10ヶ月だった赤ちゃんの頭を祖母・祖父の目の前で噛みつき死亡させてしまったのです。
本ブログの大型犬のペット保険を選ぶ記事の中で、加入検討をしていた飼い主は、噛み付き事故の賠償責任保険付帯にこだわっていたことを思い出しました。
本来温厚で、盲導犬や聴導犬になるほど賢い犬種であるはずのゴールデン・レトリーバーが起こしてしまった噛みつき事故から、犬の心理、犬へのしつけ、を考えていきます。
飼い犬が噛みつく理由と犬の心理
今回のゴールデンレトリーバーに限らず犬の噛みつき事故というのは珍しいものではなくありとあらゆる犬種で起こりうる事故です。
環境省によりますと、犬による人へのかみつき事故は昨年度、1年間に全国で4208件起きていて、このうち2人が死亡しています。
噛みついてしまう理由はケースごとにまったく異なり、一般的には以下のような理由で噛みつきが起こります。
・歯の抜け替わりがある子犬の時期で歯がかゆいため噛みつく
・子犬同士のコミュニケーションとして甘噛みをする
・主従関係が出来ていないことからくる威嚇
・食べ物、おもちゃを取り上げられたことにたいしての反射行為
・攻撃から身をまもるための防御
・攻撃されたことへの怒り
・自分以外のものがかまわれていることに対しての嫉妬
飼い犬のかみつきに対してのしつけ
噛みつきについてのしつけは体が大きないぬほど大切で、幼いころからしつけをしていく必要があります。
子犬での噛みつきは社会化の一環として行われています。ただしここでしつけができないと成犬になっても要求が通らないときなどで噛みつくこともあります。
成犬時の噛み癖のしつけは一般人には難易度が高いため、中途半端なしつけや放置などせず、できる限り早くかかりつけの獣医師やドッグトレーナーに相談したほうがよい用です。
参照サイト
ゴールデンレトリーバーが噛みついた状況
今回の噛みつき事故は以下のような状況で起きてしまったそうです。
・ハイハイしかできない赤ちゃんが熱を出していて祖母祖父に預けられていた
・普段は温厚で臆病な室内で放し飼いのゴールデンレトリーバー(4歳 オス43kg)
・飼い主である祖父母の目の前まで来て噛みついた
普段温厚な愛犬がまさか噛みつくとは想像しなかったでしょう。祖父母の悲しみは想像に耐えません。
ゴールデンレトリーバーが噛みついた理由
大型犬の4歳はすでに成犬のため、子犬で起こる乳歯の抜け替わりやコミュニケーションではないでしょう。
10ヶ月のあかちゃんでは、まだまだ犬にちょっかいを出せる年頃でもありません。
考えられる理由としては、
①臆病な性格であったということから、赤ちゃんが急に声を上げたことに驚き恐怖して噛みついてしまった
②自分のおもちゃや食事に近づいたことに対しての威嚇
③赤ちゃんが自分よりもかまわれていることに嫉妬し、飼い主の前で噛みついた
④ハイハイをしている赤ちゃんが獲物に見えた(ゴールデンレトリーバーは本来狩猟犬です。)
噛みつき事故から学ばなければいけないこと
ネット上では、いくら温厚でも放し飼いはだめだ、柵をすべきだった、などの意見もあるようです。
しかし、飼い主の立場になって考えると、一般的に温厚な犬種として知られていて、一緒に暮らしている臆病でおとなしく、吠えたり噛んだりしない愛犬を室内で隔離するというのはあまり考えないことだと思います。
あくまでこれは、防ぐことのむずかしい悲しい事故なのです。
同じ小さな子供がいて、大型犬と触れあう機会がある私達家族にとってもあまりにタイムリーで衝撃的な事故でした。
犬や猫は人間のパートナーと考えていますが、100%意思疎通が出来る訳ではありません。(それは人間同士にも言えることなのですが・・。)そうした観点から考えると大型犬は、あかちゃんに気軽にふれあわせるのは危険なのです。
なぜなら、一噛みで大変な事故に繋がってしまうからです。
出来ることならば今回の事故を起こしたゴールデンレトリーバーを処分しないでほしいと感じてしまいましたが、自分だったら家族を、犬を許せるのだろうかと深く悩んでいます。
最後になってしまいましたが、犠牲になってしまった赤ちゃんのご冥福を心よりお祈りいたします。