高齢・老齢の犬、猫が入れるペット保険とは 加入する際のポイント・注意点・必要性まとめ
高齢犬・猫や保護犬、保護猫については、未だにペット保険に入れないと思っていらっしゃる方がいるらしいので、特に入れないと思われがちな高齢犬猫の保護犬、保護猫が入れるペット保険についてまとめてみたいと思います。
また、保護犬、猫のペット保険全般については、以下を参照してください。
高齢の犬、猫はそもそもペット保険に入れるのか?
結論としては入れます。
ただし、高齢になると健康であっても加入できるペット保険会社に選択が少ないのです。
なぜ少ないのかというと、ペット保険会社として高齢の引き受けるリスクが高いからです。
要するに、病気や怪我で動物病院に通う確率が高いとかんがえられているわけです。
犬猫の高齢とは何歳から?
犬種猫種により違いがありますが、ざっくり7から8歳とお考えください。
大体人間に例えると50代後半から60代のイメージです。平均寿命の短い大型犬については5歳前後で高齢の部類と言えます。
平均寿命の目安
小型犬 14歳
中型犬 12歳
大型犬 8歳から10歳
猫 14歳
犬猫の保険金請求の年齢推移
以下がアニコム損保の2018年家庭どうぶつ白書での犬猫の保険金請求の推移です。
犬の保険金請求
猫の保険金請求
耳の疾患(外耳炎など)など胃腸疾患など皮膚炎・下痢など免疫が整わない幼年期に起こりがちなものを除き年齢とともに増加していきます。
高齢になると傷病が増えるのは当たり前な気もしますが、こうしてデータで見ると右肩上がりですね。
幼年期と高齢期に保険金請求が多いのは病気が起きたこととほぼイコールのと考えられますので(アニコムの場合、後請求ではなく窓口決済が多い)幼年期、高齢期で病気が多いのは感覚ではなく事実です。
ペット保険会社の新規加入年齢と継続年齢
高齢の定義と踏まえた上で以下がペット保険会社の引き受け年齢の一覧になります。
引受保険会社 | アニコム損保 | アイペット損保 | アクサダイレクト | au損保 | イーペット | 日本アニマル倶楽部 | 日本ペットプラス | ペットメディカルサポート |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
商品 | どうぶつ健保ふぁみりぃ 50 | うちの子 50 | プラン50・70 | ペットの保険通院ありタイプ50%・70%プラン | e-ペット 50・70 | プリズムコールオレンジプランⅡ | いぬとねこの保険 | PS保険 50% |
新規加入年齢(オンライン加入) | 生後0日〜満7歳11ヶ月まで | 生後0日〜満12歳11ヶ月まで | 0歳から満8歳まで | 生後30日〜満10歳11ヶ月まで | 生後0日〜満10歳11ヶ月まで | 生後60日〜満7歳11ヶ月まで | 生後31日〜満10歳11ヶ月まで | 生後30日〜満8歳11ヶ月まで |
新規加入年齢(資料請求から申込書) | 生後0日〜満7歳11ヶ月まで | 生後0日〜満12歳11ヶ月まで | 0歳から満8歳まで | 生後30日〜満10歳11ヶ月まで | 生後0日〜満10歳11ヶ月まで | 生後60日〜満8歳11ヶ月まで | 生後31日〜満10歳11ヶ月まで | 生後30日〜満8歳11ヶ月まで |
更新可能年齢 | 終身 | 終身 | 終身 | 終身 | 終身 | 終身 | 終身 | 終身 |
引受保険会社 | ペッツベスト | FPC | 楽天少短 | SBIいきいき少額短期 | イオン少額短期保険 |
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商品 | ベーシックプラン | フリーペットほけん50% | あんしんペット保険(M) | プラン50・70スタンダードプラン50・70ライト | 50%・70%プラン |
新規加入年齢(WEB申し込みでの加入) | 生後50日〜満16歳11ヶ月まで | 生後30日〜満8歳11ヶ月まで | 生後0日〜満10歳11ヶ月まで | 生後2か月から11歳11か月まで | 生後45日以上10歳未満 |
新規加入年齢(資料請求から申込書) | 生後50日〜満16歳11ヶ月まで | 生後30日〜満8歳11ヶ月まで | 生後0日〜満10歳11ヶ月まで | 生後2か月から11歳11か月まで | 生後45日以上10歳未満 |
更新可能年齢 | 16歳11ヶ月 | 終身 | 20歳11ヶ月 | 終身 | 20歳11ヶ月 |
8歳11ヶ月を新規加入最終年齢とするペット保険会社が最も多く、ペッツベストの16歳11ヶ月までというのが最長です。
ただし、このペッツベストは20歳までの継続となっているので、長生きしてしまうと保険が終わってしまうという残念な結果になります。
減る理由は単純で、前述の通り病気や怪我で動物病院に通う可能性が高い、損害率が高いと考えられているからです。
新興の保険会社で引受期間が長いのは、まだデータがないか、加入数を増やすためかもしれませんね。
上記に記載はありませんが、大型犬の引受年齢は5歳としている会社もあります。
guwajinjin.hatenablog.com
これは犬の大きさと寿命に相関性があるのでそれを鑑みたものと考えられます。
高齢犬、猫が加入する際のポイント・注意点
高齢犬・猫についての加入する理解しておきたいポイント・注意点は以下です。
1:高齢になるとかかりやすい病気を把握し補償対象かを確認しておく
どんなに健康な犬・猫でも晩年は体が弱ってきます。かかりやすい病気というのは、人間と同じように循環器系の疾患や各種内臓疾患、関節、白内障、ガンなどです、猫の場合は腎臓病などを意識する必要があります。
また、犬の場合は特に犬種ごとにかかりやすい病気がありますので、きちんと把握し対象になるのか否かも確認しましょう。
高齢になるとなんらかの金銭的な備えは必要です。
2:8歳までに加入を検討する
加入最終年齢が8歳11ヶ月の保険会社が多く、この年令を超えると選択できるペット保険は大幅に減ります。
加入するのであればなるべく早く加入すべきですが、保護犬・保護猫や譲渡された成犬・成猫の場合はすでに年齢を重ねておりますので健康であっても病気になる前に早めの検討が必要です。
3:高齢になると、保険料がとても高くなるので掛け続けられるかを意識する
通常ペット保険に加入するのであれば、限度日数、限度金額がないペット保険や、アニコム、アイペットのような窓口精算のできるペット保険がおすすめといえるのですが、高齢期のみということになると、保険料がかなり高く年間で10万円を超える保険料になる商品もあります。
ペット保険に初めて入る場合、保険料の高さが気になる方もいらっしゃると思います。その場合は、高額になりがちな手術補償に特化したものでも良いでしょう。
4:保険の乗り換えが難しくなる
3でペット保険初心者だった場合は保険料の安い手術特化型が良いというのは、保険の乗り換えが難しくなることが理由です。
高額だと家計の負担が目に見えて気になるようになり、使うことがないと掛け続けるのをやめてしまう方がいらっしゃいます。
この場合、9歳以降だった場合再度加入できる保険が限れられてきます。ですので、高齢の保険選びはかなり慎重になる必要があります。
5:保護犬・保護猫の場合は早めに検討したほうがいい
保護犬・猫の場合、どのような親から生まれたのかなど出自が不明な場合が多いため、加入を検討するのであれば早いほうが良いと言えます。
老犬・老猫であるのであればなおさらです。
まとめ
高齢であっても健康だから大丈夫という根拠のない自信は捨てましょう。
犬猫も人間と同じく年とともに衰えていきます。
ペット保険にはいるのであれば、できる限り早く加入しましょう。
晩年の医療費についてはペット保険にかぎらず貯金などの用意でもかまいませんので、備えることをおすすめします。
また、金銭面以外でも、食事などの健康管理を徹底し、できる限り長く健康で暮らせるように配慮するのも家族としての義務だと考えます。